Becky! Internet Mailから、秀丸メールへの乗り換えで必要となる設定
G Suite(旧Google Apps)が、OAuth非対応アプリへの利用制限を行います。2021年2月15日以降OAuth非対応アプリではメールの送受信が行えなくなります。
2020年2月1日時点で長年愛用してきた、Becky! Internet MailはOAuthに非対応という事で既にOAuthに対応している、秀丸メールへの乗り換えを行いました。
苦労して設定した結果、秀丸メールをBeckyと同じ使い勝手にする事が出来ましたが、一部わかりにくい設定変更が必要だったのでシェアします。
1. メールの振り分けルールを共通化する
Beckyでは、1つのメールボックス内に複数のアカウントを設定できましたが、秀丸メールでは1アカウント=1メールボックスの扱いです。
また秀丸メールでは、メールの振り分けルールがメールボックス内に限定されているので、個人用・仕事用と複数のアカウントを設定しているけれども振り分け先のフォルダを共通にしている場合に困ります。
「アカウントの設定」→「上級者向け」→「メールのバイパス」→「受信したメールを別のアカウントに移動する」をチェックします。
これでメールの振り分けルールを共通化する事ができます。
2. フォルダ毎に利用するアカウントを指定する
メールの振り分けルールを共通化して、アカウントを跨いでメールを移動しているおかげで、受信したメールに返信すると移動先のアカウントで返信メールが作成されてしまいます。フォルダ毎に返信用のアカウントを指定できると便利です。
「設定」→「テンプレート/署名の編集」で「新規メール用」「返信メール用」に以下のマクロを記載します。
$(SetEditorAccount2,"切り替えるアカウント名")$-
SetEditorAccount2命令は、メールのアカウントを変更すると同時に、From:ヘッダも変更先アカウントのメールアドレスに変更します。
https://help.maruo.co.jp/turukame/html/TEMPLATE_SETEDITORACCOUNT.html
メール返信時に引用文が必要な場合にはテンプレートに「$(QuotedRootBody)」を追加します。
$(SetEditorAccount2,"切り替えるアカウント名")$-
$(QuotedRootBody)
この命令は、返信元メールまたは転送元メールのメール本文を引用記号付きに変換して返します。
https://help.maruo.co.jp/turukame/html/03330_TEMPLATE_QUOTEDROOTBODY.html
仮にこのテンプレート名を「会社のメアド」とします。
フォルダ一覧から切り替えを適用したいフォルダを選択して、右クリックで「プロパティ(フォルダ毎の設定)」→ 「テンプレート/署名」 を選びます。
フォルダ毎のテンプレート指定を「指定する」として、先程設定した「会社のメアド」のテンプレートを選択すると、そのフォルダ配下で、メールの新規作成、メールへの返信を行う際に指定したアカウントをデフォルトで選択した状態に出来ます。
3. POP3接続を使わないけどPOP3風に利用する
Beckyではメールボックス内に複数のアカウントを設定出来る事もあり、POP3でダウンロードしたメールを複数のローカルフォルダに振り分けして使っていました。しかしIMAPのフォルダとなると意味が違ってきてしまいますので、できればそのままPOP3を使いたい所です。
しかしPOP3と言うのも古い接続方式のようでOAuth2ではPOP接続は使えなくなるといった情報もありました。
上級者向け設定をONにして「アカウントの設定」→「メールサーバー」→「POP3/IMAP4」を表示すると、IMAPの動作モードを「POP3風」に指定できます。
接続にはIMAPを使うけど、メールはPOP3風にダウンロードしてローカルファイルとして扱う事が出来るので理想通りの機能です。
BeckyからエクスポートしたPOP3のメールを、秀丸メールでインポートして使うのにも適しています。
4. クリック操作でメールの未読・既読を切り替えたい
長年Beckyではメール一覧画面からのクリック操作で既読扱いにしていたので、秀丸メールでも同じ動作にしないと何となく使い難い、という事で設定してみました。
「設定」→「キー割り当て」→「未読/既読の切り替え」→「ダブルクリック」とする事でクリック操作でメールを既読にする事ができました。
という事で現在は秀丸メールを試用中です。何か問題があれば追記していきます。